「無意識の偏見とLGBT対応」セミナーレポート~勝間和代さん、パク・スックチャさん、増原裕子さん登壇

「無意識の偏見とLGBT対応」セミナーレポート~勝間和代さん、パク・スックチャさん、増原裕子さん登壇

 

はじめに

“無意識の偏見”は、人間なら誰しも持っている見方で、環境や差別文化が根深く関係し、社会にもたらす影響は、とても大きいことを理解しました。



イベントは、1月22日、五反田駅勝間和代さんプロデュースのお店 カフェ&ボードゲーム 「ウィンウィン」で 開催予定でしたが、豪雪により一旦中止。2月22日「ウィンウィン」が改装工事に入ったため、別の広い会場で増員して開催されました(講演依頼.comさんの取材あり)。

70名の会場は、ほぼ満席。参加の方は、 LGBTという言葉も意味も知っている、ダイバーシティや インクルージョンに 対する意識の高い人 が集まっているという印象でした。そのためか、あたたかな雰囲気ながら、ワークや質疑応答では、活発な意見交換が行われました。”何か貢献したい、持って帰りたい”という意欲的な参加者と、それに全力で答えるパネラーの思いが通じ合った、熱量高めのすばらしい時間でした。

当日の流れは、登壇者3名パク・スックチャさん、増原裕子さん、勝間和代さんのお話→質疑応答→懇親会。登壇者プロフィールやセミナー概要の詳細は、「こくちーずさん」に、詳しく掲載されています。

“LGBT とは何?”については、前回のセミナーの開催報告で、詳しく説明していますので、よろしければそちらへどうぞ。(「ダイバーシティ・LGBT対応で知っておきたい労務管理のツボ」

パク・スックチャさんによる 「無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)」について

パクさん執筆中のコラム:NIKKEI COMEMO https://comemo.io/user/191

パクさんは、黒柳徹子さんバリの弾丸トーク。さまざまな”偏見”を笑いに変えた分かりやすいお話とワーク。視覚や聴覚、肌で感じる、とてもわかりやすい説明でした。

”偏見とは、根拠もないのに人を○○のような人だと悪く決めつけてしまうこと”ですが、”よく決めつけてしまうこと”も、その人本人を理解していないので、同じく偏見になるとのことでした。”無意識の偏見”の事例について、インパクトの強かった二つを紹介します。

・オーケストラ楽団が、オーディション方法を変えた事例。楽団員95%が男性だった、オーケストラ楽団が、奏者と審査員の間にカーテンをして、見えなくした。→女性奏者が増えた

・会社の入社試験の事例。名前・年齢・ジェンダー・出身地・写真などを隠して試験を行った。→国籍がバラバラで、多様な人材が選ばれた

ざっくりした説明で恐縮ですが、パクさんは、”意識的には差別していない”と思っている人でも、男尊女卑や人種差別の文化は根深く、美人とブス、健康体と肥満体、裕福と貧困など、人は誰でも”無意識的に偏見や差別”をしているということでした。

当然、偏見の対象とされる、LGBTや障がい者など弱者と呼ばれる人でも、
・あの人は、太っているからセルフコントロールできない
・あの人は、貧乏だから人より劣っているなど

他の人を”無意識の偏見”として見ているし、人間である以上、”偏見”はあるので、「誰も排除しない、インクルージョンが必要」と教えてくださいました。

増原裕子さんによる「見えない=いない(と思う)」ではなく「隠さなくていい世界」

”わざわさLGBTだって、言わなくたっていいのに”

増原さんは、大手企業へのセミナーも積極的に行っておられますが、このような質問があるそうです。冒頭の心理的安全性に関係してきますが、”異性愛者&シスジェンダー(トランスジェンダーではない人)と扱われる”ことが苦痛なのであって、言わないことは認めることになってしまうとのこと。安心して自分をさらけ出し、発言できる環境が必要なのですね。

「安心して自分をさらけだせる環境がいかに必要か」というお話。Googleが発表した「心理的安全性~サイコロジカル・セーフティ(psychological safety)」を例にあげて説明がありました。”安心して仕事ができる環境が、生産性をあげる”という話がとてもわかりやすかったです。

■心理的安全性~サイコロジカル・セーフティに関する参考資料
・心理的安全性 (BiZ HINT「心理的安全性」
・Googleは、上司と部下という関係ではなく、一人一人がリーダーシップを発揮し、スタッフ同士で助け合っている (DODA「Googleの「最高の上司」がチームの生産性を高めるためにしていること」

また、LGBTの人口の話。7.6%で13人に一人いると言われていますが、この根拠について、詳しく説明がありましたので、シェアします。

■「LGBTの人口は、7.6%。13人に一人いると言われている」の検証
・7.6%:電通2015年調べ
電通記事へリンク
・8%:博報堂DYグループの株式会社LGBT総合研究所 2016年
博報堂記事へリンク
・8%:日本労働組合連合会調べ2016年
労組PDF資料へリンク
・ジェンダー講義をされている慶応大学教授のお話。1年授業が終わり、レポートをもらうと「先生だけには」といって、課題提出と一緒にカミングアウトする生徒が約7%

増原さんは、自分の小学校時代の写真を出して「この写真を見て、レズビアンだと気づいた人はいますか?」という質問をされましたが、ぶっちゃけ全然気づきません。7~8%もいるんだから、1クラスに数人はいておかしくないけど、”見えない=いない”ことになってしまっていて、それが当事者を苦しめていることがよくわかりました。

増原さんは、前回も感じましたが、苦悩やセクシュアリティについての課題など、かなり深い部分も、淡々とした口調でお話をしてくださるんですが、とても勇気がいることだとほんとうに尊敬します。「ジェンダーは、見た目ではわからない」ということを、無意識にすり込んでいこうと思いました。

勝間和代さんより「倫理感が強い人こそ陥るバイアス」

勝間さんからは、

◇あなたは、バイアスを持っていますか?
◇あなたは、LGBTの知り合いが身近にいますか?

「100%の人が手をあげるようになるといいですね。そのために、わたしも努力し、Ally(アライ)の活動をみなさまで広めましょう」と、まとめのコメントがありました。

また、#MeToo(ハッシュタグミートゥー)(Buzz Feed )の例をあげ「被害者が告白すると、なぜか、被害者が叩かれてしまう世の中です。誰もがみんな自分の勝手なルールがあって、それをはずれたことを言われると困るので、徹底的に攻撃してきます。”自分が正しい”と思っていた世界を壊されてしまうのがいやなのですよね。お酒、たばこ、小麦、精製された砂糖、いまでは〇がダメだというと、物凄い勢いでたたかれます(笑)このような”たたく人”には、高学歴や倫理観の強い人が多いんですが、そういう、自分の世界観から外れる人、自分が正しいと思っていることから外れる人を”たたく人”たちを、やんわりとなくしたいんですよね」とありました。

”みんなバイアスを持っている”ということが、みんなに広まればいいなと感じました。

 漫画家 河崎芽衣さん

(写真左:河崎芽衣さん、右:増原裕子さん)

今回参加のきっかけとなった、 漫画家 河崎芽衣さん。ダーツやバイクでお世話になりっぱなしの大好きな仲間の奥さま!(こんなお美しい奥さまがいらしたとは!シツレイw)。障がい者、LGBTなど、マイノリティに関する社会派の漫画も手掛ける、この道30年以上の実力派漫画家さん。芽衣さんならではの視点が、とても魅力です。漫画を描くにあたり、徹底的な取材を重ねてらっしゃるお話が印象的でした。

FtMの主人公・如月永遠(とわ)が、自分の体と心の性の不一致と、学校や家族との生活での苦悩について、描かれたストーリー。主婦向けのフォアミセスに読み切りで掲載されたものが1冊の本になりました。お子さまのいらっしゃるお母さまへ、特におススメです。

Allyとしての注意点

質疑応答にて。「Allyだからと言って、これはやめた方がいいとか、気を付けたほうがいいということはありますか?」という質問に、増原さんが答えてくださいました。

◼Allyだからと言って、LGBTのあぶり出しをしない。カミングアウトのタイミングは繊細で重要。自分が話したいタイミングで話したい人に話すので、詮索しない。強要しない。

→NGな姿勢・発言例:あなた本当はそうなんじゃない?わたしなら理解しているからどんどん話して

◼アウティング。カミングアウトされたことを、他の人へ絶対に話さない。当事者は、居場所がなくなるだけでなく、最悪、自殺などの危険性も。

→故意でなくともアウティングしないための対応策:カミングアウトを自分以外の誰に話したかなど、安全な範囲を確認・共有しておく

(さけてほしい言葉、おススメの言葉については、前回のブログ参照)

まとめ

イベントを通して、LGBTは身近な存在で、”わたしには関係ない”ではなく、”興味を持つこと”が、はじめの一歩で大切だと感じました。

今回も大盛況だったイベント。主催の増原さんは、「このイベント、無意識の偏見/アンコンシャス・バイアスを知らない、あるいは、LGBTって何?という人がいなくなるまで、開催したいと思っています」とのことでした。

勝間さんからは、「バイアスというなら、二人の人狼(ウソ)を当てる”人狼ゲーム”をセミナーとセットにしたらおもしろそうですですね」という提案がありました。次回のセミナーは、ゲームとセットになるかも?新しい出会いもあり、次回も楽しみです!心に何か少しでも動きを感じたら、足を運ばれてみてはいかがでしょうか。

現在改装中の「ウィンウィン」は、キッチン&レンタルスペースに改装中。勝間式 超ロジカル家事にも登場した、ホットクックやヘルシオが使用可能になるそうです。プロジェクターやマイクはそのままなので、セミナールームとしても、もちろんOK。4月リニューアルオープン予定なので、新装開店の店舗開催にも期待です!

2018年、大好きな勝間さんと勝間さんの交際宣言! うれしかったー!



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