「知ってる場所が、冒険になる」
をテーマに「第1回なのはなラリー」が3月7日(日)静岡県で開催されました。
雨から曇りに変わって喜んでいたのも束の間、気温5℃以下にもなった寒さの中、2輪46台、4輪7台が参加。エントラントのみなさまは、富士山と駿河湾の絶景を拝みながら、観光とグルメが盛り込まれたコマ図ツーリングを楽しまれた様子でした。
私は、昨秋行われた「コマ練2days2020」にスタッフで参加させていただいたご縁から、今回もエセスタッフとして引き続きお邪魔させていただきました。
今回の配置は、光栄にも主催である加藤重徳さんの車に同乗し「本部・ルート管理」という担当で、オンコース、あるいは高速道路を使ってショートカットをしながら、イベントがスムーズに進行しているかを管理する役割でした。
つまりそれは、このイベントを特等席で体験できるというVIPシートだったわけで、大変貴重な体験をさせていただきました。
ということでその貴重な体験を無駄にしないためにも、記事にさせていただきます。
・ラリーに興味がある方
・コマ図に興味がある方
・SSERやTBIってなんぞやとうい方
・なんだか楽しそうじゃん!という方
は、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
コマ図練習会実行委員会
ウェブサイト:https://teamkomaren.amebaownd.com/
【Team KOMAREN】第1回なのはなラリー 20210307
コマ練(コマレン)とは?
コマ図練習会 通称コマ練(コマレン)とは、SSER(Shikoku Super Enduro Rally)などの本格的なラリーを目指す人のための練習会です。
SSER 公式ウェブサイト:https://www.sser.org/
(TBIについても、↑のサイトをチェックしてね)
そもそもコマ練の始まりは、10年前。前出の加藤さんに一本の電話かかってきて、
「SSTRに出場する女性がいるんだけど、練習用にコマ図を書いてくれないか?」
と頼まれたのをきっかけに、3名でスタートしたのが第一回。そこから、エントラントが増え、距離が延び、チャレンジコースが新設され、宿泊もセットにするなど、エントラントの要望に答えたり、楽しそうな企画を盛り込んだり、試行錯誤を繰り返したりして、現在に至るのだそうです。
コマ練では、加藤さんがこだわりの手書きで書いた「コマ図」と自分が進んでいる距離をラリコン(ラリコンピューター)やスマホアプリで測って路を読み進み、途中CP(チェックポイント)を通過しながらゴールを目指すというもの。
メインの「コマ図」は、イベント直前にプリントアウトができるようになり、それをマップホルダーと呼ばれるお弁当箱型の機械にせっせと巻き巻きするそうなのですが、タンクバックやバインダーなどお手製からハイテクまでいろんな種類がありました。
こちらは、スタッフSさんによるお手製ダンボールホルダー。自作の味にロマンも感じながら手先の器用なSさんの完成度の高さに感動しておりました。
とはいえ、私のように不器用な人やお金の力でなんとかなる人、本格的にコマ図を楽しみたい方は、こういうのがオススメのようです。
今回の「なのはなラリー」は、グルメや絶景など、加藤さんの遊び心がめいいっぱい詰め込まれていて、バイク遊びの1つとして楽しめるイベントだと知りました。
確かに、昨年参加した2daysは、チャレンジコースや林道といった未舗装路を走破する、いわゆるラリー要素の強いイベントだったので、ずいぶんゆるさが違いました。
この「なのはなラリー」なら、私でも気軽に参加することができて、コマ図の練習にはもっていこいの場所だと思いました。
コマ練では、今年10年目の原点回帰として、初心者に戻って単純にコマ図やラリーを楽しめるイベントを企画中で、「なのはなラリー」もその1つだそうです。
「むちゃくちゃ楽しいラリーをたくさんの人に体験して楽しんでほしい」というのを前面に、初心者が参加しやすいイベントが用意されているそうなので、ぜひチェックしてくださいね。
コマ練「なのはなラリー」1日の流れ
集合場所へは、自走組とトランポ(四輪に積み込んで運ぶ)組がいて、トランポは約10台くらいでした。ナンバーが関東から東海などバラバラなのも面白かったです。
1日の流れは、
受付→(ブリーフィング省略)→スタート→コマ図を楽しむ→ゴール!
とシンプル。
表彰もなければ閉会式もなくて、自分の好きなタイミングでゴールして帰宅するという、とっても自由なスタイルでした。
◇受付
エントラントは、事前に書き込むように指定されていた体調管理シートと引き換えに検温。問題がなければゼッケン、名札、ノベルティのタンブラーを受け取ります。
受付スタッフで集合写真、女子多し! そう、このコマ練で驚いたのは、女性参加者の多さです。スタッフもこの通り。
これも加藤さんの魅力のひとつなのでしょう。ちなみに、若きレディスも、みーんなライダーなんですって。
2輪のゼッケンは1枚、前方から確認できる場所に貼ります。4輪は2枚で、前方と運転席側にペタリ。
◇コロナ禍に配慮された紙戦略
本来なら、ブリーフィングというスタート前の説明があるのですが、コロナ禍への配慮で、掲示で蜜を避けていました。ファインプレー。
こちらには、注意事項やCPの開設時間が掲載されています。CPへは、早すぎても遅すぎてもいけないそうで、ご飯やガソリン、トイレ休憩や写真撮影など、時間調整をするのも楽しみでもあり難しさでもあるようです。
◇スタートは、4輪→ビジバイ(50~125CC)→2輪の順番
30秒ごとに2輪は2台、4輪は1台ずつスタートしました。一般道路を走るために、渋滞などを考慮して遅い順ということだそうです。
あくまで、一般道の制限速度やルールを守っての走行です。
◇CP(チェックポイント)
強風でかなり寒かったCP2。でも、雨が降らないだけ感謝ですね。
実はこのスタッフには、パリダカ完走ライダーなどすごいメンバーがおられるようです。
初心者でも楽しそうですし、本格的にラリーに興味がある方はかなりお得なイベントなのですね。
◇GS trophyの登竜門なるか?
参加者の中でBMW motorradのフラッグシップモデルであるGS率が高い! と思ったのは正解で、2輪46台からビジバイ7台を抜かした残り39台中GSは15台でした。その他はヤハマ8台、ホンダ7台、KTM4台、トライアンフ2台、カワサキ2台、スズキ1台。
これがなぜかと言うと、GSユーザーの中で「コマ図がイイ」と密かに噂になっているそうなんです。
このあたりは、BMW BIKES No.87 2020年GSTrophy代表君島さんの記事をぜひチェックしていただきたいと思います。
◇クイズやグルメ、ワインディングに景色など凝縮されたツーリングコース
そもそもラリーとはなんぞやということですが、私語れませんのでちぱるさんのステキな写真と一緒のこちら記事を読んでいただくとして。
ざっくり言うと、公道が走れるマシンで未舗装路を中心に走って、どんなことがあろうとも自力で直して制限時間に決められたところへ辿り着き、それを何日間かかけて行われる競技、ということらしいです。
例えば、こんな感じにタイヤがパンクしたら、自力で直せるメカニカルな技術も必要なのだとか。
とはいえ今回の「なのなはラリー」では、とにかくラリーの楽しさを体験してほしい! ということなので、すべて舗装路。
車にお子さんが乗っていたり、タンデマー(二人乗り)がいたり、ツアラーバイク(未舗装路よりは舗装路を走るのに適しているバイク)がいたりと、それぞれのパートナー(愛車)と一緒に楽しんでいました。
◇ゴールまで自分と戦うラリーという遊び
笑顔でゴール!
「知ってる場所が、冒険になる」
これは、経験してみないとわかりませんが、参加者の皆様、いかがでしたでしょうか?
最終ライダーと一緒に帰還するスタッフ。
スタッフ同士は、Facebook Messengerを利用して、簡潔に重要な情報交換が行われていました。
最終走者を抜かすことなく、オンコースで伴走するマーシャル2名。大丈夫だとわかっていても、みんなが帰ってきたら、良かった~と安堵しました。
初めて乗った無骨なラリー車の助手席で、加藤さんにコマ図の魅力についていろいろ伺ったので、またの機会にご紹介したいと思います。
参考までに、昨秋、私も初参加したコマ図練習会の様子を、モトクロス国際A級 サスペンションエッヂ代表 鈴木友也さんが熱く語ってくださっています。
参加者目線のお話でかなり面白かったです。よろしければこちらも合わせてどうぞ。
第3ヒート 74周目 (河村広志さん と 鈴木友也さんのYou Tubeチャンネル)
PHOTO Team KOMAREN,Marsha / TEXT Marsha