4日目も、なんとか無事に終えることができました。急な坂道や曲がりくねった道を、重たい荷物を積みながら、緊張の中でも、転倒せずに進むことができました。とはいえ、旅の疲れも出てきているようです。
そして、この日は大雨予報。移動距離もあるので、果たして、どこまで進めるのでしょうか。
5日目は、37番から39番の3カ所でした。
◇駐輪スペースの情報をタイトルに入れています。
〇:コンクリート・舗装路 △:砂利・未舗装路 □:有料駐車場
※これは、2015年9月に私がバイクで巡礼したお遍路さんの記録です。
四万十市でオイル交換
激しい雨の中、無料の高速道路を快適に走りながら気分が良くなっていると、突然気付きました。何と、37番札所の「岩本寺」さんを通り過ぎてしまっていたのです。
そこで、目に飛び込んできたバイクショップでオイル交換をお願いしたら、常連客らしい人々が親しく話しかけてくれました。スタッフさんもとても親切で、楽しい時間を過ごすことができました。
こんな風にアクシデントも楽しい思い出になると嬉しいですね。
この交流のおかげで元気を取り戻し、その常連の方々に教えていただいた39番札所「延光寺」さんへ向かうことにしました。
いつか高知県を訪れる際には、また立ち寄りたいと思うバイクショップですが、その「いつか」がいつになるかは分かりません。一期一会の大切さを感じました。ソロツーリング初心者の私にとって、旅の魅力がじんわりと心に染み込んでくる時間でした。
〇39番札所 宿毛市「延光寺」
◇駐輪スペースは、コンクリート
ランチ:道の駅「なぶら土佐佐賀」
〇37番札所 四万十町「岩本寺」
この辺りから、なんだか周りに見えない存在を感じるようになりました。わかりやすく言うと、スピリチュアルな世界に触れているような感じです。もし苦手な方がいれば、この話題はスキップしてくださいね。
私は元々霊感が強く、小学生の頃は家で一人でいると足音の運動会が聞こえる子供でした。ネズミならいいのですが、階段を上る人の足音や人の声が聞こえるのです。「ドロボーさんがいる!」と毎日祖母に電話をしていました。
実際に見えてしまったのは、林間学校で訪れた山梨県の樹海でした。その後、20歳ごろから感覚が薄れていったように思います。その、昔のあの見えない気配を思い出すような感覚が戻ってきました。
あまりに雨が強すぎて、屋根の下で雨宿りしていました。すると、女性の歩きお遍路さんが現れ、その姿を見ているうちに、何とも言えない感情が心に広がりました。
なぜ私はお遍路さんをしているのだろう。20年間の会社勤めで、本当に貢献できたのだろうか。これからの人生、私は何をして、どう生きるべきなのだろう。
さまざまな思いが頭をよぎり、でも今は目の前のお寺巡りに集中しようと努めました。
すると、不思議なことに、大雨がやんで、太陽が顔を出しました。そのあたたかな光に、私はまた元気をもらうのでした。
◇駐輪スペースは、コンクリート
〇38番札所 土佐清水市「金剛福寺」
息をのむ美しさでした。こちらもまたゆっくり巡りたいお寺の一つです。
◇駐輪スペースは、コンクリート
高知県の旅は、ここで終わりです。少しずつ、自分と対峙する時間が増えていたような気がします。
四国最南端:足摺岬
ここで、歩きお遍路の大学生と話しました。彼は、「こんなことしている自分がバカらしい。こんなに険しい道を一人黙々と歩いてきて、スマホも壊れて、心が折れそうになっていました。でも話して元気になりました。お互いがんばりましょう」と言いました。
私も先ほどの岩本寺さんで似たような気持ちを感じていたので、彼が私の心を読んだのではないかと思いました。あるわけないけど(笑) 「元気になったのは、私の方です」と伝えようとした時には、彼はもう歩き始めてしまっていました。
バイクで巡る私は、またまたズルしている気持ちがよみがえってきましたが、「私は私」とその考えをなんとか振り払って、この日の宿を目指すことにしました。
夕陽に染まる不思議な雲
海沿いの国道を走っていると、空の幻想的な美しさに目を奪われて、思わずバイクを止めました。これは、ソロツーリングならではの自由さですよね。台数やメンバーにもよるかもしれませんが。
画質が悪いのが悔やまれますが、雰囲気は伝わりますでしょうか。見渡す限りの海の景色と曇り空から望む太陽が、とても幻想的でした。
宿泊所:「きさらぎ旅館」さん
遅く到着したのに快く泊まらせてくださいました。お部屋も清潔で隅々までおそうじが行き届いているのがすぐにわかりました。
素泊まりだったので、近くのスーパーへ夜ご飯を買いに行き、ゆっくりとお風呂へ浸かって、翌日の準備をするのでした。
翌日、早朝からまさかの大事件。どうしたら、こんなネタを作ることができるのやら、、、。